- 大学生がUターン就職するのって難しい?
- Uターン就職すべきか、都会に就職すべきか迷って決められない……
- Uターン就職を新卒ですると、後悔するかもしれない……
このように、就活を始める中でUターン就職しようかどうか迷っていませんか?
Uターン就職は地元に慣れ親しんだ環境で働ける魅力があるものの、デメリットもあるので、それぞれ理解したうえで決断することが大切です。
この記事では、大学生がUターン就職をする・しない理由、Uターン就職を成功させるポイント、志望動機の例文について紹介します。
この記事を読めば、Uターン就職のメリットとデメリットがわかり、Uターン就職をするか、しないかの判断ができるようになりますよ。
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Uターン就職を希望する大学生の割合
Uターン就職をするかどうか決めるためにも、まずUターン就職を希望する大学生の割合について見ていきましょう。
マイナビのキャリアリサーチLabによると、2024年卒の大学生が地元への就職(Uターン就職)を希望する割合は62.6%です。
以下の図の通り、2023年卒も同様の数値となっており、2年連続で比較的高い傾向があると言えるでしょう。
引用:『マイナビ2024年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査』|マイナビキャリアリサーチLab
コロナ禍以降でUターン就職の希望者が増加しているのは、経済状況が不透明なことや企業の採用活動のオンライン化などが背景にあると考えられます。
Uターン就職を希望する大学生が増えている状況を踏まえたうえで、自分なりのメリット・デメリットを考えてみてください。
大学生がUターン就職をしたいと思う理由5つ
大学生がUターン就職をしたい・したくない理由を知ることで、自分なりの優先順位がわかり、決断しやすくなるでしょう。まずは、大学生がUターン就職をしたいと思う理由として、以下の5つを紹介します。
- 両親や祖父母の近くで生活したい
- 経済的な負担を減らしたい
- 生まれ育った地元のほうが慣れ親しんでる
- 都会の生活が肌に合わない
- 地元が好き・地元に貢献したい
それぞれのケースについて詳しく解説していくので、参考にしてみてください。
1.両親や祖父母の近くで生活したい
両親や祖父母の近くで生活するために、Uターン就職を希望する大学生は多いです。
両親や祖父母で今後介護の必要があった際に対応できたり、病気や怪我など何かあったときにすぐ駆けつけられます。
また、都市部での一人暮らしを経験する中で、家族と過ごすことの大切さに気づいたというケースも少なくありません。
社会人になるとまとまった休みを取るのが難しく、実家が遠い場合はなかなか帰省できない人も多いでしょう。
近くで生活することで家族を安心させ、家族と過ごす時間を大切にできるUターン就職を選ぶ人は増えてきています。
2.経済的な負担を減らしたい
経済的な負担を減らしたいという理由でUターン就職を決断する大学生も多いです。
特に家賃などは都会よりも地方のほうが安いため、同じ間取りでも地方だと倍以上安いこともよくあります。
また、一人暮らしではなく実家に帰省をして生活すれば、月々の家賃もかかりません。
新卒のうちは給料が安かったり、新生活でお金が必要になったりと、経済面の悩みが多く発生しますが、Uターン就職をすることで解決できます。
都会の家賃や物価の高さを知ったからこそ、地方で暮らして経済的な負担を減らし、将来に備えて貯金をしたいと考える人も多いでしょう。
3.生まれ育った地元のほうが慣れ親しんでいる
生まれ育った地元の慣れている環境で仕事をしたいという理由で、Uターン就職をする人もいます。
新社会人はただでさえ心身共に疲れやすいため、慣れない都会で暮らしていくのはストレスが多く重なり大変です。
地元であれば、電車やバスなどの路線にも詳しかったり慣れ親しんだ土地も多かったりと、環境にストレスを感じずに仕事に集中できるでしょう。
幼い頃からの友人もたくさんいるため、気分転換やストレス解消をしやすいのもメリットです。
ストレスを感じやすい新社会人のタイミングだからこそ、地元に戻りキャリアを積んでいくのも良いでしょう。
4.都会の生活が肌に合わない
実際に都会で大学生活を送り、肌に合わないと感じてUターン就職を選ぶ人もいます。
都会は地方に比べると人が多すぎたり、夜でも騒がしかったりするところもあるので、生活を送る中でストレスが溜まりやすい環境です。
他にも、都会の生活でしんどいと感じることとして以下の例が考えられます。
- 満員電車がつらい
- 水道水がおいしくない
- 自然が少ない
- 住宅が狭い
- 孤独感がある
地方から都会に出て生活を送っていると、余計に暮らしづらさを感じてしまうこともあるでしょう。
都会の生活に馴染めないまま社会人になるより、Uターン就職をして心身ともに休まる環境で仕事をしたほうが効率も上がります。
5.地元が好き・地元に貢献したい
生まれ育った地元が好きで、地元に貢献したいという大学生は、Uターン就職を決めるケースが多いです。中には、都会での暮らしを経てさらに地元愛が強まった人も多いでしょう。
地方ならではの風土や魅力を実感し、生まれ育った町に恩返しをしたいという考えは、仕事をするうえでも大きなモチベーションになります。
また、大学で身につけた知識や都会暮らしで得た経験を活かして地元に貢献したいと考える人は、地元企業からも前向きな姿勢が評価されやすいです。
面接でも積極的に「地元に貢献したい」という旨をアピールしましょう。
大学生がUターン就職をしたくないと思う理由3つ
次に、大学生がUターン就職をしたくないと思う理由として、以下の3つを紹介します。
- 働きたいと思える企業が少ない
- 選択肢を減らしたくない
- オフィス街で働きたい
もちろん、全ての大学生がUターン就職を希望しているわけではありません。
Uターン就職をするかどうか決める際には、Uターン就職をしたくないと思う人の理由も把握することが大切です。それぞれ詳しく解説していくので、自分なりの意見もあわせて考えてみてください。
1.働きたいと思える企業が少ない
人口が多い都市部と比べると、地方はどうしても選べる仕事の種類が少なくなってしまうため、自分が働きたいと思える企業も少なくなってしまいます。
たとえば、大手企業や芸能関係の企業などは、都市部に本拠を構えていることがほとんどです。
このような都市部でしか働けないような業界・業種への就職を希望している人は、Uターン就職を選ぶのが難しいです。
まずは、自分がどの業界・業種への就職を目指すのかを決めると良いでしょう。
行きたい業界・企業の見つけ方は、以下の記事で紹介しています。自分がどんな企業で働きたいのかわからない場合は参考にしてみてください。
2.選択肢を減らしたくない
仕事に限らず遊びでも地方より都会のほうが選択肢が多いため、新社会人のタイミングで選択肢を減らしたくない人もUターン就職は向いていません。
求人数も都会のほうに集中しているので、今後転職をしようと考えたときに、地方にいるよりも選択肢が増えます。
地方では求人の種類や数が限られる分、転職先の候補が少なくなってしまい、自分の理想とするキャリアを積めない可能性があります。
多くの選択肢の中で経験を積んでいきたいと考えている人は、Uターン就職せずに都市部での就職を目指すことで、選択肢を狭めずに暮らしていけます。
3.オフィス街で働きたい
地元にいた頃から、「テレビや映画などで見た憧れのオフィス街で働きたい」と思っていた人は、都市部での就職を希望するでしょう。
特に、地元に高層ビルがない規模の小さな町や田舎から上京してきた人は、都会のオフィス街で働きたいという願望も少なくありません。
憧れの社会人像を叶えられるのも、都市部ならではと言えます。
Uターン就職のメリット5つ
Uターン就職を希望している大学生が増えているのは、それほど大きなメリットがあるからとも考えられます。Uターン就職のメリットは、以下の5つです。
- 愛着のある地元で働ける
- 実家に何かあってもすぐ駆けつけられる
- 住居費が安い
- 満員電車や都会の喧騒に悩まされない
- Uターン者向けの補助金が得られる可能性がある
Uターン就職をするか決断する際に、メリットの理解は欠かせません。大学生がUターン就職したいと思う理由と一緒に、それぞれのメリットを確認してみてください。
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1.愛着のある地元で働ける
1番わかりやすいメリットとしては、愛着のある地元で働けるという点があります。
新社会人が慣れない環境で仕事に勤めるのは、公私共に生活スタイルが馴染みにくく、非常にストレスを感じやすいです。
Uターン就職をして地元で働けば、両親や祖父母、仲の良い友人との距離が近いので、精神的に安心して働きやすいでしょう。
また、交通機関や治安に慣れている場所であれば、生活環境が安定したうえで仕事に集中できます。新社会人という大切な時期に心身が健康で、効率良く仕事ができるのは、キャリアを積んでいくうえで大きなメリットです。
2.実家に何かあってもすぐ駆けつけられる
Uターン就職をして地元企業で働くことで、実家の両親や祖父母に何かあっても、すぐ駆けつけられるようになります。
実家が地方にあり都心部の職場と離れている場合、急な出来事があってもすぐに駆けつけられません。
また、普段から会える機会が減り、家族とのコミュニケーションは取りづらくなります。お互い常にどのような状況かわかりづらいため、高齢の家族がいる場合にはさらに不安がつきまとい、仕事にも集中しにくくなるでしょう。
家族が好きで、何かあった際に支えられる距離にいたい人には、Uターン就職がおすすめです。
3.住居費が安い
地方は家賃や物価が安いので、都会に比べて生活コストを下げられることも大きなメリットです。
都会に住むとなると、ワンルームでも高い家賃を払う必要があります。物価も地方に比べて高いため、都会で生活コストが高くなってしまうのは仕方ありません。
Uターン就職で家賃や物価の低い地方に住んだり、実家に帰省したりすることで、生活費を大きく抑えられます。生活費の不安が軽減すれば生活に余裕ができ、仕事にも集中しやすくなるでしょう。
都会で就職した場合とUターン就職した場合で、どのくらいの生活費がかかるのか比較してみるのもおすすめです。
4.満員電車や都会の喧騒に悩まされない
都会ならではの満員電車や、喧騒に悩まされないのもメリットの1つです。
都会では基本的な移動手段として公共交通機関を使う人が多く、人口も多いので、満員電車や渋滞などの混雑は避けられません。
地方であれば車が必要な場合が多いですが、都会のような窮屈さは感じにくいでしょう。また、都会では日常生活でも騒音や人混みで悩まされることが多いです。
規則正しい生活や息抜きをするためにも、静かで自然の多い地方の環境は大きな魅力になります。通勤環境で後悔しないために、Uターン先の通勤事情については調べておくと良いでしょう。
5.Uターン者向けの補助金が得られる可能性がある
自治体によっては、Uターン者向けの補助金を得られる可能性があります。
都市部への人口流出を防ぎ、若い世代の移住などを狙っているため、Uターン就職者にはメリットの大きい制度でしょう。
多くの自治体ではUターン者に向けて引越し費用の一部負担や奨学金返済のサポートなど、さまざまな補助金制度を用意しています。
実際に支給されている補助金制度の例を紹介するので、検討する際の参考にしてみてください。
- 長崎県内の就職を希望する県外の学生を対象に補助金の支給
- 居住地域ごとに上限あり(最大4万円)
- 東京23区に在住または、東京圏在住で23区内に通勤する方が仙台市に移住し、一定の要件を満たす人を対象に移住支援金を支給
- 世帯100万円、単身60万円の支給
- Iターン就職者も適応
Uターン就職のデメリット3つ
Uターン就職はメリットだけでなく、人によってはデメリットに感じる点もあります。決断する前にデメリットも理解することで、後悔のない選択ができるでしょう。
Uターン就職のデメリットは、以下の3つです。
- 都会と比べて娯楽が少ない
- 収入が低くなる可能性が高い
- 仕事選びの幅が狭まる
それぞれ解説していくので、メリットと同時に参考にしてみてください。また、自分にとってメリットとデメリットのどちらが大きいか考えてみましょう。
1.都会と比べて娯楽が少ない
地方は都会に比べて、ショッピングモールや娯楽施設などが限られるため、日々の楽しみが減る場合も多いです。
大きなライブやイベントは都市部で開催されることも多く、地方に住んでいると気軽に参加できません。
また、テレビなどに取り上げられる流行りのお店や、あまり知られていない習い事など、都市部でしか経験できないこともあります。
趣味や娯楽を楽しみながら仕事をしていきたい人には、Uターン就職が大きなデメリットになるでしょう。一方で、地方のほうが娯楽などの誘惑が少ない分、仕事に集中できるのはメリットと言えます。
2.収入が低くなる可能性が高い
地方は都会に比べて家賃などが安いですが、同時に収入が低くなる可能性があります。
企業は物価や家賃などの相場に合わせて給料を決めている場合もあるため、地方で勤務する人の給料のほうが低くなりがちなのです。
事前に地元にある企業の給与事情を調べておくことで、ある程度の経済状況が把握できます。
また、収入だけに目を向けるのではなく、地方や都会の収支を比較したうえでUターン就職をするか決めるようにしましょう。
3.仕事選びの幅が狭まる
地方は都市部に比べて仕事選びの幅が狭まるため、キャリアの選択肢が減ってしまいます。
地方では、ホテルや飲食店のスタッフなどの接客業が中心になったり、工場などの製造業が多かったりする可能性があります。
業種によっては、自分がしたい仕事の求人がそもそもない可能性が高く、Uターン就職をすることでやりたくない仕事に就かなければいけません。
自分の中で何を優先させるのかを明確にし、キャリアプランをある程度考えておくことで決断しやすくなるでしょう。
大学生がUターン就職を成功させるポイント4つ
メリット・デメリットを理解したうえでUターン就職をすると決断したら、後悔しないためにも事前にポイントを押さえた対策を取ることが大切です。
大学生がUターン就職を成功させるポイントとして、以下の4つを紹介します。
- 家族で話し合う
- なぜ地元の企業で働きたいのかを明確にする
- 時間に余裕を持って就職先を探す
- 地方就職を支援してくれるサービスを利用する
それぞれ詳しく解説していくので、Uターン就職を希望している人は参考にしてみてください。
1.家族で話し合う
Uターン就職をする際には、一人暮らしをするのか実家で暮らすのかなど、家族とさまざまなことを話す必要があります。
家族の反対を押しのけて地元に戻るのはあつれきを生む可能性があるため、好ましくありません。Uターン就職をした後に問題が生じても、簡単に引越しや転職はできない場合が多いでしょう。
家族の中で我慢する人が出ないように、何かあれば事前に話し合いで問題を解決し、全員の意思を一致させておくことが大切です。
2.なぜ地元の企業で働きたいのかを明確にする
企業からも面接の際に「なぜ地元で働きたいのか?」と聞かれるため、事前に理由を明確にしておきましょう。「地元に帰りたかったから」などの単純な理由では、採用担当者に響きません。
地元に貢献したいという想いや、将来のビジョンを具体的に伝え、地元だからこそ叶えられる点をアピールすることが大切です。
また、地元の企業で働きたい理由を明確にしておくことで、自分のキャリアプランや就活軸と齟齬(そご)がないかを改めて確認できます。
間違ったキャリア選択をして後悔しないためにも、Uターン就職における自分の覚悟を強くしましょう。
3.時間に余裕を持って就職先を探す
Uターン就職を成功させるためには、十分な準備期間を設けて、時間に余裕を持った行動を心がけることが大切です。
Uターン就職は、説明会や面接、イベントなどに参加するにあたって、地元に戻って活動しなければいけないことも増えてきます。
都心での生活よりも費用と時間がかかることを理解したうえで、就活のプランを考えなければいけません。帰省する期間を決めたり、用事をまとめたりなど、緻密なスケジュール調整を行いましょう。
また、焦ってミスマッチな仕事に就かないようにするためにも、余裕を持って就職先を探し、準備を進める必要があります。
Uターン就職率やUターン者向けの制度などは都道府県によって異なるため、事前に細かく調べておき、適切な対策を取りましょう。
4.地方就職を支援してくれるサービスを利用する
- Uターン就職をしようか迷っていて、相談したい……
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Uターン就職は準備も大変なため、就職先を決めてから大学を卒業したい人には、地方就職を支援してくれる就活エージェントの利用がおすすめです。
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Uターン就職の志望動機の良い例文・悪い例文
最後に、Uターン就職の志望動機の例文を紹介します。Uターン就職を成功させるためには、採用担当者に響くような志望動機を作成することが大切です。
良い例文と悪い例文に分けて紹介するので、それぞれのポイントや注意点を押さえておきましょう。
また、例文はそのまま使用しないように注意してください。参考程度にして自分なりのアレンジを加えることで、あなたの強みや想いをしっかりアピールでき、納得感を出せるようになりますよ。
良い例文
〇市は自然や特産物、テーマパークなどの魅力が多いのにもかかわらず、観光客がなかなか増えない点が課題として挙げられると考えています。大学ではマーケティングや広告について学んできたため、知識やスキルを活かして広報活動やイベント企画の推進を図りたいと考えております。観光客を増やすためにも常に向上心を持って仕事に取り組み、貴社と〇市に貢献していきたいです。
地元の課題点を理解したうえで自分が貢献できる部分をアピールすることで、入社後の姿をイメージさせられます。地元で働く理由だけでなく、その企業ならではの志望理由も伝えることが大切です。
悪い例文
私は、幼少期から暮らしていた地元で就職し、長く働いていきたいと考えております。大学進学のために上京してから〇市の魅力を実感し、就活のタイミングで将来の生活について考え、〇市に戻りたいと思いました。その中でも貴社を志望した理由は、〇市の中でも規模が大きく、より地元に大きく貢献できると考えたからです。
また、育児休暇や××手当などの福利厚生が整っているため、長く働ける環境であると思い志望いたしました。貴社に入社させていただけた際には、積極的に地元に貢献できるプロジェクトに取り組み、〇市を活性化させていきたいです。さらに、幼少期からお世話になった〇市で長く働くことで、恩返ししていきたいと考えております。
ただ「地元に帰りたい」という理由や、企業の志望理由が福利厚生ではマイナスなイメージを与えてしまいます。「なぜその企業で働きたいのか」「どのような活動をしたいのか」を明確に伝えなければ、納得感のある志望動機になりません。
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