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【業界研究】不動産業界は今後どうなる?現状やこれからの課題も解説

このコンテンツには、一部プロモーション(PR)が含まれています
業界研究 不動産業界
  • 「不動産業界の現状ってどうなっているのだろう?」
  • 「不動産業界のこれからの課題って何なのかな…?」

不動産業界を志望しているあなたは、業界研究の一環としてその現状や今後について調べているのではないでしょうか。

そこで本記事では、不動産業界の現状について解説します。

記事の後半では、不動産業界の今後やこれからの課題について解説しているので、これを読めば面接で話す内容や志望動機をより充実させられますよ!

なお、より深く業界研究をしていくためには、本とOB訪問の合わせ技が重要となります。

その具体的な方法は以下の記事で解説しているので、「自分の業界研究のやり方って正しいのかな…?」と不安な方はチェックしてくださいね。

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目次

不動産業界の現状

不動産 現状

結論から述べると、数字を見る限りでは、不動産業界は非常に好調だといえるでしょう。

一時は、「コロナ禍によって不動産業界は大打撃を受ける」という見方を示されていましたが、現段階では大きな影響は見られていません。

実際に、東京商工リサーチの『全国企業倒産状況』によると、不動産業の倒産件数は251件で前年比0%でした。

引用:東京商工リサーチ『全国企業倒産状況』

では、市場規模や新設法人数はどうなっているのか、具体的に確認していきましょう。

市場規模は拡大傾向にある

不動産業界の市場規模は、年々拡大傾向にあります。

財務省が発表している『年次別法人企業統計調査(令和元年度)』によると、不動産業界全体の売上高は以下のようになっています。

2015年2016年2017年2018年2019年
売上高39兆3,835億円42兆9,824億円43兆4,335億円46兆5,363億円45兆3,835億円
増加率6.5%6.5%1.0%7.1%−2.5%

引用:財務省『年次別法人企業統計調査(令和元年度)』

2019年にマイナスを記録しているものの、業界全体の売上高は45兆円を維持しており、全産業の中で4番目に大きな市場となっています。

また、2020年度の集計はまだ発表されていませんが、『法人企業統計調査(令和2年10~12月期)』によると、非製造業の中で不動産業は増収1位を獲得しています。

コロナ禍の影響とは裏腹に、好調な成績を出していることが分かるでしょう。

なお、全産業の中で最も売上高が高かったのは自動車業界で、次いで建築業界、医療業界と続く結果になりました。

このうち、自動車業界については以下の記事で解説しているので、こちらもチェックしてみてくださいね。

法人数や就職者数も増加傾向に

市場規模と同じく、法人数も年々増加傾向にあります。

公益財団法人不動産流通推進センターの『2020不動産業統計集』によると、不動産業の法人数は以下のように推移しています。

2014年2015年2016年2017年2018年
法人数310,413315,542321,361328,553337,934
増加率1.3%1.7%1.8%2.2%2.9%
全産業に占める比率11.3%11.4%11.6%11.8%12.0%

引用:公益財団法人不動産流通推進センター『2020不動産業統計集』

2018年時点で全産業に占める比率が12.0%に達しており、日本で3番目に法人数が多い業界となりました。

また、就職者数も法人数と同じく増加傾向にあります。

2015年3月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月
就職者数11,588人11,750人12,900人14,143人14,318人
増加率1.8%1.3%9.7%9.6%1.2%

引用:公益財団法人不動産流通推進センター『2020不動産業統計集』

一見すると、「それに伴って採用数も増えているんだね!」と思うかもしれませんが、国土交通省が発表する『不動産業ビジョン2030』によると、不動産会社の多くが中小規模であることが示されています。

そのため、大企業を志望する就活生にとっては、必ずしも「不動産業界の採用数が増えている」という話に結びつかないので注意しましょう。

不動産業界の今後

不動産 今後

「コロナで色々騒がれているけど、意外に不動産業界が好調なのは分かった」
「じゃあ不動産業界の今後ってどうなるのだろう?」

不動産業界の今後を知るうえで、知っておきたいトピックは以下の3つです。

一見すると、「東京オリンピックや大阪万博に関してはメリットだよね」と思われるかもしれませんが、実はこれに関してもいくつか懸念事項があります。

それは一体なんなのか、具体的に確認していきましょう。

東京オリンピックと大阪万博

基本的には、オリンピックや万博の開催は、不動産業界に大きなメリットをもたらします。

都市開発やインフラ整備が行われることにより、その周辺地域に人が集まりやすくなるからです。

また、国内外から観光客が集まれば、それだけ宿泊施設の需要も増加します。

ただし、今回の東京オリンピックに関していえば、「宿泊施設の過剰供給」という問題が起きているのも事実です。

実際に、大和不動産鑑定の『新型コロナウイルス感染拡大の不動産市場への影響』によると、コロナ禍が流行し始めてから、国内の宿泊施設は軒並み稼働率が低下しています。

引用:大和不動産鑑定『新型コロナウイルス感染拡大の不動産市場への影響』

しかも、一部での間では「オリンピックを無観客で行う」という話題も飛び出しており、先行きの見えない状態が続いているといえるでしょう。

2022年問題によって引き起こる地価の下落

2022年問題とは、別名『生産緑地問題』とも呼ばれている問題のこと。

発端は1992年の生産緑地法の改定で、これにより「様々な税制優遇を受けられる代わりに、生産緑地に指定された土地を最低30年は維持する」ということが定められました。

2022年はこの30年という期限が切れる年であり、「多くの土地が一挙に市場に出回るのではないか」と懸念されています。

それによって引き起こると予想される問題は、以下の2つです。

2022年問題によって引き起こると予想されていること

  • 大量の土地が市場に並ぶことによる地価の暴落
  • 土地の供給過多による空き地の増加

ただし、これに関していえば国もまったく手を打っていないわけではありません。

たとえば、政府は2017年に生産緑地法を改正し、税制優遇措置が得られる期間を10年延長しています。

また、2018年には都市農地貸借法を定めるなど、以前に比べて生産緑地への制限は緩和されつつあるでしょう。

しかし、それでも多くの土地が市場に出ることはほぼ確実視されており、不動産業界はその対応を迫られています。

少子高齢化と人口減少

内閣府が作成している『平成30年版高齢社会白書』によると、2065年の日本は約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上になると予想されています。

引用:内閣府『平成30年版高齢社会白書』

少子高齢化は様々な業界で騒がれている問題ですが、不動産業界はとりわけその影響が大きいといえるでしょう。

というのも、物件を購入する人の多くは30〜40代だからですね。

実際に、国土交通省が発表した『平成30年度住宅市場動向調査』によると、初めて物件を購入する世帯主(一次取得者)は、どんな住宅の種類でも30歳代が最も多いです。

引用:国土交通省:『平成30年度住宅市場動向調査』

また、人口減少は人材不足だけでなく、空き家や住宅ストックの増加に繋がります。

今後はこういった空き家や住宅ストックをどのように活用していくかが求められるでしょう。

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不動産業界のこれからの課題

不動産 これから

不動産業界のこれからの課題は、以下の3つです。

このうち、特に大きいとされるのは1つ目の『住宅・居住者のニーズ変化とその対応』でしょう。

コロナ禍の影響により、不動産業界は大きな変革が求められています。

今後、不動産業界での選考を受けるなら、これらの課題に対する自分なりの見解を持っておくと良いでしょう。

住宅に求められる価値や居住者のニーズの変化

コロナ禍の影響により、住宅に求められる価値や居住者のニーズは大きく変化しつつあります。

実際に、株式会社オープンハウスがおこなった調査によると、新型コロナウイルスの影響を受けて住まいや立地に関する考えに変化が起きた人が数多くいることが分かります。

引用:株式会社オープンハウス『2020年 コロナ禍を受けたこれからの住まい意識・実態・ニーズ調査』

上記のとおりで、「住まいの設備や環境をより良くしようと思った」という人は76.5%、「家の中で楽しめることは意外に多いと思った」という人は68.0%にのぼりました。

また、株式会社ヴァリューズの調査によると、「新型コロナウイルス感染拡大により在宅時間はどう変化したか?」という質問に「増えた・やや増えた」と回答した人は68.5%でした。

引用:株式会社ヴァリューズ

これまでの住宅は、すでに完成された既製品であることがほとんどでした。

しかし、新型コロナウイルスの流行したことで人々の在宅時間が増加、これにより住宅に求める要素を考え直す人が増えているのです。

今後は、住居のカスタマイズ性を上げるなど、価値観やライフスタイルの多様化に対応していく必要があります。

リフォーム・リノベーションによる新たな価値の創出

『(3)人口減少と少子高齢化』でも解説したとおり、今後は人口減少に伴って空き家や住宅ストックが増加していくことが考えられます。

この問題の対策として注目を浴びているのが、リフォームやリノベーションです。

それぞれの意味は以下のようになっています。

リフォーム古くなった建物を新築に近い状態へと戻すこと
リノベーション既存の建物を改造するなどして、新たな価値を与えること

中には、「空き家やストック住宅を潰して新しい建物を建てたほうが早そう」と思う方もいるでしょうが、リフォーム・リノベーション市場はその規模の大きさから決して無視できるものではありません。

実際に、矢野経済研究所が行なった調査によると、住宅リフォームの市場規模はなんと約6兆円にのぼります。

引用:矢野経済研究所『ヤノ・レポート2019年2月25日号』

また、国土交通省が発表した『住生活基本計画』でも、リフォームの重要性について触れられています。

「産業」に関する目標を初めて設定

住宅ストックビジネスを活性化し、既存住宅流通・リフォームの市場規模を倍増し、20兆円市場にすることを目指す

引用:国土交通省『住生活基本計画』

さらに、『住宅に求められる価値や居住者のニーズの変化』でも解説したニーズの多様化にも対応できるため、リフォーム・リノベーションは今後の不動産業界において重要なポジションを担っていくでしょう。

IT化の推進

一般的にはあまり知られていませんが、実は不動産業界は他の業界と比べてIT化が遅れています。

実際に、国土交通省が作成している『平成28年版土地白書』によると、不動産業界のICT化スコアは5.6であり、情報通信業や製造業に大きく差をつけられていることが分かります。

引用:国土交通省『平成28年版土地白書』

なぜこのように、不動産業界のIT化が遅れているのかというと、それは不動産業界の利益構造が関係しています。

たとえば、以下のような賃貸物件AとBがあったとしましょう。

賃貸物件A

家賃:3万円
間取り:1K
住所:東京都八王子市
最寄り駅まで距離:徒歩6分

賃貸物件B

家賃:3万2,000円
間取り:1K 住所:東京都八王子市
最寄り駅まで距離:徒歩10分

一見すると賃貸物件Aのほうが条件が良く、入居者がすぐ集まりそうですが、それはあくまで賃貸物件Aの存在が世間に知られている時だけです。

賃貸物件Aの存在を知らない人は、そもそもそれが選択肢に挙がることはないため、必然的に賃貸物件Bを選ぶことになります。

「でもそんなことって本当にあり得るの?」と思われるかもしれませんが、たとえば「SUUMOに掲載されている物件がエイブルでは掲載されていない」ということは普通にある話です。

このように不動産業界は情報格差によって利益を上げている側面があり、ユーザーが自発的に情報を得られるインターネットを嫌う傾向があるのですね。

ただし、こういった問題は徐々に明るみに出てきています。

そのため、近年は不動産業界のIT化が積極的に求められてきているのです。

不動産業界に就職したい方におすすめの就活エージェント

ここではおすすめの就活エージェント5社を紹介します。

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まとめ

この記事では、以下の内容について解説しました。

まとめ

  • 不動産業界の現状
  • 不動産業界の今後
  • 不動産業界のこれからの課題

不動産業界は、数字を見る限りでは不動産業界は非常に好調だといえるでしょう。

しかし、2022年問題や少子高齢化など、今後様々な困難が待ち受けています。

また、居住者のニーズの変化やIT化の推進など残された課題も大きいです。

不動産業界を志望する方は、面接の発言内容や志望動機を考える前に、これらに対する自分なりの見解を用意しておきましょう。

なお、以下の記事では不動産業界の志望動機の例文を紹介しています。

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