- 「大企業の平均年収やボーナス(賞与)、退職金ってどのくらいなのだろう?」
- 「大企業ともなると、退職金の額も高いのかな?」
就活生で大企業への就職を考えているあなたは、このような疑問を抱えていませんか?
そこでこの記事では、大企業の平均年収・ボーナス・退職金をランキング形式で紹介します。
補足として、全企業対象の業界別平均年収ランキングや業界別ボーナス額も紹介しているので、この記事を参考に大企業の収入事情を知りましょう!
なお、以下の記事では大企業の上位互換である大手企業について紹介しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
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大企業の平均年収は?上位100社の平均年収は1,135万円
大企業と、それを含めた全企業の平均年収を以下の4つに分けて紹介します。
最新の有価証券報告書から分かった日本の企業上位100社の平均年収は1,135万円でした。
ちなみに、日本の企業の規模別平均年収は以下の通りです。
規模別平均年収
大企業(従業員数1,000人以上):456万円
中企業(従業員数100~999人):387万円
小企業(従業員数10~99人):356万円
小企業と比較すると平均年収額に100万円もの差が生まれており、企業規模による年収格差の深刻さが窺えます。
(1)平均年収が高い大企業ランキング
最新の有価証券報告書によると、平均年収が高い大企業ランキングは以下の通りです。
順位 | 企業名 | 業界 | 平均年収 |
第1位 | M&Aキャピタルパートナーズ | M&A仲介 | 2,269万円 |
第2位 | キーエンス | 製造業 | 1,751万円 |
第3位 | ヒューリック | 不動産 | 1,708万円 |
第4位 | 三菱商事 | 総合商社 | 1,678万円 |
第5位 | 伊藤忠商事 | 総合商社 | 1,627万円 |
第6位 | 日本商業開発 | 不動産 | 1,558万円 |
第7位 | 三井物産 | 総合商社 | 1,482万円 |
第8位 | ソレイジア・ファーマ | 医薬品 | 1,480万円 |
第9位 | ストライク | M&A仲介 | 1,357万円 |
第10位 | 住友商事 | 総合商社 | 1,356万円 |
上位企業の多くはコンサル業、総合商社、不動産、民放キー局によって構成されているという結果になりました。
第1位のM&Aキャピタルパートナーズは、主にM&A(企業の合併や買収)の仲介を行う企業です。
平均年齢が31.2歳と非常に若いにも関わらず、平均年収2,000万超えという驚異的な数字を叩き出しています。
(2)大企業の年齢別平均年収
厚生労働省の『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、大企業の年齢別平均年収は以下の通りです。
年齢 | 平均年収 |
20~24 | 267万円 |
25~29 | 315万円 |
30~34 | 360万円 |
35~39 | 406万円 |
40~44 | 434万円 |
45~49 | 460万円 |
50~54 | 506万円 |
55~59 | 500万円 |
60~64 | 373万円 |
65~70 | 332万円 |
具体的な額は業界によって大きく異なりますが、およそ50代で平均年収のピークを迎えることが分かります。
なお、中企業における50代の平均年収は334万円、小企業だと292万円ですから、やはり長期的に勤めることを考えると企業規模は非常に重要だと言えるでしょう。
補足1:業界別平均年収ランキング(全企業対象)
残念ながら、”大企業における”業界別平均年収は明らかになりませんでしたが、全業界を対象とした平均年収は資料として発表されていました。
国税庁が発表している『令和2年分民間給与実態統計調査結果』によると、業界別平均年収は以下のとおりです。
順位 | 業界 | 平均年収 |
第1位 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 858万円 |
第2位 | 金融業・保険業 | 756万円 |
第3位 | 情報通信業 | 733万円 |
第4位 | 建設業 | 611万円 |
第5位 | 学術研究…専門・技術サービス業・教育・学習支援業 | 603万円 |
第6位 | 製造業 | 602万円 |
第7位 | 複合サービス事業 | 542万円 |
第8位 | 運輸業・郵便業 | 533万円 |
第9位 | 不動産業・物品賃貸業 | 508万円 |
第10位 | 医療・福祉 | 476万円 |
意外にも、3K(きつい・危険・汚い)として就活生から避けられやすい建設業が第4位、製造業が第6位にランクインする結果になりました。
実は、製造業や建設業は市場規模が年々拡大傾向にあり、それに比例して平均年収額も上昇し続けているのです。
また、これらの労働環境は働き改革の影響で大きく改善されているため、非常に狙い目な業界だと言えるでしょう。
なお、製造業の平均年収についてもっとよく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
補足2:役職別平均年収ランキング(全企業対象)
厚生労働省の『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、全企業対象を対象とした役職別平均年収ランキング(男女計)は、以下のとおりです。
役職 | 平均年収 |
一般社員 | 277万円 |
係長級 | 367万円 |
課長級 | 476万円 |
部長級 | 585万円 |
大企業の多くは依然として年功序列型の人事評価制度を採用しているため、中小企業よりも昇進スピードが遅くなりがちなのが難点でしょう。
なお『一般財団法人労務行政研究所』の調査によると、各社が想定している標準昇進年齢は係長で約32歳、課長で約39歳、部長で約47歳となっています。
大企業の平均ボーナス額は約92~96万円
大企業や全企業のボーナスを以下の4つに分けて紹介します。
経団連の調査によると、大企業の平均の2022年度夏ボーナスは約90万円、2021年度夏ボーナスは約83万円でした。
ちなみに、2022年度冬ボーナスは約89万円、2021年度冬ボーナスは約82万円でした。
2022年度冬のボーナスは前年比108%増となっています。
(1)大企業のボーナス額ランキング
YAHOO!JAPANしごとカタログのデータによると、大企業のボーナス額ランキングは以下のとおりです。
順位 | 企業名 | 業界 | 平均ボーナス額 |
第1位 | 三菱商事株式会社 | 総合商社 | 552万円 |
第2位 | 東京エレクトロン株式会社 | 半導体メーカー | 517万円 |
第3位 | 株式会社キーエンス | メーカー | 363万円 |
第4位 | 伊藤忠商事株式会社 | 総合商社 | 349万円 |
第5位 | 中外製薬株式会社 | 製薬 | 335万円 |
第6位 | 三井物産株式会社 | 総合商社 | 334万円 |
第7位 | 丸紅株式会社 | 総合商社 | 333万円 |
第8位 | 住友商事株式会社 | 総合商社 | 328万円 |
第9位 | 武田薬品工業株式会社 | 薬品 | 320万円 |
第10位 | 株式会社野村総合研究所 | コンサルティング | 314万円 |
ランキングを見れば分かる通り、上位のほとんどを総合商社が占めています。
(2)大企業の年齢別ボーナス額
厚生労働省の『平成30年賃金構造基本統計調査』によると、大企業の年齢別ボーナス額は以下の通りです。
年齢 | 平均ボーナス額 |
20代 | 52万円 |
30代 | 101万円 |
40代 | 144万円 |
50代 | 167万円 |
60代 | 83万円 |
こちらも平均年収と同じく、40代を過ぎると伸び率が鈍化し始め、50代を迎えるとピークに達することが分かります。
なお、中企業における50代の平均ボーナス額は109万円、小企業だと62万円となっています。
(3)大企業の役職別ボーナス額
厚生労働省の『平成30年賃金構造基本統計調査』によると、大企業の役職別ボーナス額は以下の通りです。
役職 | 平均ボーナス額 |
一般社員 | 99万円 |
係長 | 163万円 |
課長 | 232万円 |
部長 | 282万円 |
具体的なボーナス額は企業によって異なりますが、一般的には以下のような計算式によって算出されます。
ボーナス額を算出する計算式
一般社員のボーナス額=基本給×支給率
管理職のボーナス額=(基本給+役職手当)×支給率
また、ボーナスは給料の〇か月分と計算されることが多いですが、最近ではポイント制賞与制度を導入する大企業が増えています。
これは簡単に言ってしまえば、個人の能力と役職、勤続年数からボーナス額を決める制度で、基本給を反映させないのが特徴です。
このポイント制賞与は社員の仕事振りに応じた支給額になりやすいため、優秀な社員が多い大企業ほどボーナス額が跳ね上がる傾向にあるわけですね。
(4)補足1:業界別ボーナス額ランキング(全企業対象)
厚生労働省が作成した『毎月勤労統計調査 令和元年9月分結果速報等』によると、全企業を対象とした業界別の平均夏季ボーナス額は以下の通りです。
順位 | 業界 | 平均ボーナス額 |
第1位 | 電気・ガス業 | 77万円 |
第2位 | 情報通信業 | 67万円 |
第3位 | 学術研究等 | 66万円 |
第4位 | 金融業・保険業 | 60万円 |
第5位 | 鉱業・採石業等 | 57万円 |
第6位 | 製造業 | 51万円 |
第7位 | 建設業 | 51万円 |
第8位 | 教育・学習支援業 | 50万円 |
第9位 | 不動産・物品賃貸業 | 44万円 |
第10位 | 複合サービス事業 | 42万円 |
平均ボーナス額が最も高かったのは電気・ガス業で77万円でした。
多くの業界が前年比マイナスを記録している中で、電気・ガス業は前年比プラス5.7%を記録しているため、非常に好調であるのが窺えます。
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大企業の退職金は業界や勤続年数などによって大きく異なる
大企業の退職金を以下の3つに分けて紹介します。
退職金は、平均年収やボーナス額以上に変動が激しいため、「大企業だからおよそ〇〇〇万円はもらえる」といった考えはあまり通用しません。
また、大企業の中でもソニーやパナソニックのように退職金制度を廃止してしまっているものがあるので、企業選びの際には必ずどのような制度が取られているのかチェックしましょう。
(1)大企業の退職金額ランキング
大手ビジネス週刊誌『週刊ダイヤモンド』が発表したデータによると、大企業の退職金ランキングは以下の通りです。
順位 | 企業名 | 業界 | 退職金 |
第1位 | 日本航空 | 航空業 | 約8,000万円 |
第2位 | 小学館 | 総合出版社 | 約6,500万円 |
第3位 | 東燃ゼネラル | 石油 | 約6,300万円 |
第4位 | 大阪ガス | ガス業界 | 約6,000万円 |
第5位 | 第一三共 | 医薬品メーカー | 約6,000万円 |
第6位 | 日本生命 | 保険業 | 約6,000万円 |
第7位 | みずほ銀行 | 銀行 | 約5,200万円 |
第8位 | 住友生命 | 保険業 | 約5,100万円 |
第9位 | 東京電力 | 電力会社 | 約5,100万円 |
第10位 | パナソニック | 電気機器 | 約5,000万円 |
このうち、第1位の日本航空(JAL)と第2の小学館は、退職金が高額過ぎると度々話題に上がる企業ですね。
いずれも自己資本比率が50%強という驚異的な数字を誇っており、退職金を充実させる余裕があることを窺わせます。
また、第3位以降の企業も自己資本比率が高水準なことから、自己資本比率の高さこそ退職金が高いことの最低条件であると言えるでしょう。
(2)大企業の業界別退職金額ランキング
厚生労働省の『令和元年賃金事情等総合調査』によると、大企業の業界別退職金ランキングは以下の通りです。
順位 | 業界 | 退職金 |
第1位 | 石油 | 1,746万円 |
第2位 | 非鉄金属 | 1,744万円 |
第3位 | 百貨店・スーパー | 1,737万円 |
第4位 | 新聞・放送 | 1,456万円 |
第5位 | 鉱業 | 1,224万円 |
第6位 | 食品・たばこ | 1,208万円 |
第7位 | 化学 | 1,114万円 |
第8位 | 電力 | 1,110万円 |
第9位 | 窯業・土石製品 | 1,100万円 |
第10位 | 商事 | 1,089万円 |
第1位の石油に第8位の電力に代表されるエネルギー業界は、市場が少数の売り手によって支配されているため、退職金が跳ね上がる傾向にあります。
これは、第4位の新聞・放送や第9位の窯業・土石製品も同様のことが言えるでしょう。
また、業界内に歴史の長い企業が多いことも重要で、業界の体質が古いほど退職金制度が残りやすいです。
補足1:勤続年数別退職金額(全企業対象)
厚生労働省の『令和元年賃金事情等総合調査』によると、全企業を対象とした勤続年数別退職金額は以下の通りです。
勤続年数 | 退職金 |
5年 | 123万円 |
10年 | 312万円 |
15年 | 588万円 |
20年 | 965万円 |
25年 | 1,426万円 |
30年 | 2,012万円 |
35年 | 2,455万円 |
定年 | 2,511万円 |
退職理由が会社都合が自己都合かによって額が微妙に異なりますが、大企業で定年まで勤め上げれば2,500万円は期待できます。
なお、中小企業で定年まで働いた場合の退職金は1,139万円とされていますから、老後の安心感は段違いだと言えるでしょう。
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まとめ
この記事では、大企業の平均年収や大企業のボーナスの相場、大企業の退職金の相場について解説しました。
大企業の平均年収・ボーナス・退職金は、それぞれ中企業の約2倍、小企業の約3倍に相当します。
そのため、「老後のために若いうちからお金を稼いでおきたい!」と考える人にとって、大企業への就職はマストな選択肢だと言えるでしょう。
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