- 「保険業界の将来性はあるか知りたい」
- 「保険業界の仕事はなくならないかな?」
- 「今後、保険業界で働いても大丈夫なのかどうか不安」
そうお悩みではないでしょうか。
保険業界は、近年AIの登場などで仕事がなくなるとも言われており、不安に感じている人も多いでしょう。
しかし、保険業界は少子高齢化や海外展開など新しいニーズもあり、成長性がない分野という訳ではありません。
この記事では、保険業界の概要や種類、生命保険業界と損害保険業界の動向、実際の業務内容について解説します。
本記事を読めば、保険業界にがどんな業界なのかわかり、自分に合っているかどうか判断できますよ!
また、以下の記事では、MARCHから保険業界に就職する方法・MARCHから内定率の高い保険業界就職先企業ランキングを紹介しています。
MARCH学生の方、またそれと同レベル大学の方はぜひこちらの記事にも目を通してみてください。
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保険業界は大まかに2種類
保険業界はいわゆる金融業の一種であり、保険を販売するために資産運用や商品開発などいくつかの仕事を手がけています。
そんな保険業界は大まかに以下の2種類に分かれています。
- 生命保険
- 損害保険
これらの保険は似た部分もありますが、扱う対象が人と物で大きく異なります。
では、これらの保険の違いについて詳しく解説します。
1.生命保険
生命保険とはその人が怪我や病気、生命の危険に晒されたときに使われる保険です。
かつては死亡保険が主でしたが、高齢化社会が進んでいる今、既存の公的介護保険ではまかないきれない、介護保険や医療・疾病保険のニーズが高まっています。
生命保険には以下のような種類があります。
生命保険の種類
- 死亡保険
- 医療・疾病保険
- 介護保険
- 死亡保障付き生存保険
生命保険と言えば、死亡保険や死亡保障付きの生存保険が一般的で、これらは「第一分野」と呼ばれています。
しかし、要介護の人が増えていることをきっかけにいわゆる医療保険やがん保険などの、「長生きリスク」に対応するための「第三分野」の保険も増えてきました。
国内の生命保険市場は飽和傾向にありますが、近年では海外展開を視野に入れています。
そのため、「海外営業で自分のスキルを生かしたい」という人に生命保険はおすすめです。
2.損害保険
損害保険は毎日の生活や仕事の中で起きる、事故や災害などのトラブルに対して、補償を受けられるものです。
扱う商品の種類は自動車保険や火災保険が多いですが、それ以外にもたくさんの保険があります。
代表的な保険としては、以下のものが挙げられます。
損害保険の種類
- 自動車保険(任意保険・自賠責保険)
- 火災保険(地震保険も含む)
- 旅行保険
- 賠償責任保険
- 貨物・運送の保険
個人向けのものが多い印象があるかもしれませんが、貨物・運送時の保険など、法人向けで特定の分野に関する保険も多く存在します。
2011年に起きた東日本大震災の影響によって地震保険も注目を集めており、さまざまなリスクに応じて新しい保険が増えることもあります。
保険会社の業務は?
保険会社では大まかには以下の業務があります。
保険業界の業務内容
- 営業
- 商品開発
- 資産運用
- アクチュアリー部門
- IT・システム部門
次で実際の業務について解説します。
1.営業
保険会社の営業は、以下の3つに分けられます。
保険業界の営業
- 個人営業
- 法人営業
- 代理店営業
個人営業は一般消費者に対して行う営業のため、消費者のニーズを読み取る、コミュニケーション力が求められます。
保険加入者へのアフターフォローも重要な仕事です。
法人営業は企業の団体保険や企業年金など、福利厚生に関わる分野の営業になります。
法人営業は一件あたりの単価が大きく、経営方針にも携われるやりがいが魅力の一つです。
代理店営業はお客様に営業を行う代理店に対して営業を行うだけではなく、保険の売り方や商品知識などを提供することが主な仕事になります。
営業と一言で言っても、どの分野なのかで求められる能力は変わるため、注意が必要です。
2.商品開発
保険は新しい商品の開発や企画も重要な仕事です。
保険は時代に合わせて常に変化しており、その変化に合わせ、ニーズに合った商品を作る必要があります。
また全く新しい保険を生み出すだけではなく、過去の統計を元に適切な保険料なのか、検証し、既存である保険の改良なども行います。
市場のニーズがどう動いているのか、常にアンテナを貼り、将来的なニーズを見据えて考えられる能力が求められます。
3.資産運用
保険会社の中でも裏で見えにくいですが、重要な業務が資産運用です。
保険は保険事故が発生した場合に、自己資産の中から保険金の支払いを行います。
これを支えるために保険金がありますが、原資がなくなって支払いができないということが起こらないよう、保険業法によって、得られた利益の一部を資産運用で積み立てておくことが義務付けられています。
この資産運用によって会社の運営に関わる費用や、足りない保険料が賄われており、保険会社の大元を支える重要な業務だと言えるでしょう。
資産運用には細かい規定があり、株式や不動産の所有割合など細かい上限が定められています。
保険業界の中では目立たない部分でありますが、保険制度を支えている重要な仕事です。
4.アクチュアリー部門
アクチュアリー部門とは、保険会社の資産運用に関するリスクや保険のリスクなど、保険の性質上抱えているさまざまなリスクに関する統計をとる部門です。
確率論や統計学を駆使しながら、さまざまなリスクを数字化させ、商品開発や資産運用などの分野と関わりながら、業務の改善をしていきます。
保険業界は時代のニーズに合わせた新しい商品が増えることが予想され、社会の変化に合わせながら、さまざまなリスクを検討していく必要があるため、今後も重要性が高まる仕事だと言えるでしょう。
アクチュアリーは激務だからやめとけと言われることもありますが、実際はどうなのか、こちらの記事で、解説しているので参考にしてください。
5.IT・システム部門
IT・システム部門は、社内の業務効率やお客様満足度の向上を測り、システム開発や運用を行なっていく部門です。
ただシステム開発をすればよいというものではなく、将来的にどのようなシステムが求められるのか、社会や会社内のニーズを的確に把握することも求められます。
保険業界は、その性質上膨大なデータ処理能力とセキュリティ性が求められるため、ITや情報管理部門のニーズは高まっています。
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生命保険業界の動向
- 「生命保険業界は今後どうなるのか?」
- 「生命保険業界がなくならないか心配」
そうお悩みではないでしょうか。
生命保険業界は日本国内では飽和状態になりつつあるものの、だからと言ってなくなるということはなく、まだまだ成長の余地がある分野です。
ここでは生命保険業界の今後の動向について、解説します。
1.保険業界はAIの影響でなくなる?
生命保険を含めた保険業界は「AIの影響でなくなる」という声が聞かれることもあります。
AIでできる仕事が近年増えてきており、多くの保険業界では、業務員や人員の削減をすると宣言しており、AIの影響は決して小さくありません。
カスタマーサポートや事故受付センターなどで対応する人員などは、今後AI化の影響で人員が少なくなるでしょう。
しかし、完全になくなるかと言われれば決してそうではなく、「人間にしか対応できない部分」もあるため、営業分野や商品開発など、人の力が求められる分野のニーズはそう簡単には無くなりません。
2.医療・介護分野に進出
国立社会保障・人口問題研究所が公表した将来人口推計では、日本国内の総人口が2040年には2040年には1億1,092万人、2053年には1億人を下回ると言われています。
その反面少子高齢化は進行し、65歳以上の高齢者の割合が2015年時点では26%だったのに対して、2065年には38%に向上すると言われています。
参考:保険業界の今後
こうした背景から、医療や介護分野のニーズは今後より高まっていくことが考えられます。
長生きによる生活費の確保や長生きすることによる経済的なリスクに備えるという、新しいニーズが生まれており、今後そのニーズが高まっていくでしょう。
介護に関する補償や、介護関連施設との連携、ケアスタッフの派遣サービスなど新しいサービスが生まれてきています。
AIなどの技術の進歩でどの程度仕事が奪われるかは予測困難ですが、ニーズ自体は高まっていくと考えて問題ないでしょう。
損害保険業界の動向
損害保険は2010年前後までは収益が減少傾向でした。しかし、近年では新しいサービスが増えてきており、地震保険などこれまで注目されていなかった分野のニーズが高まっていきています。
2010年以降から2016年にかけて損害保険業界の全体の業績は上昇傾向にあり、今後より拡大していくと予想されています。
ここでは損害保険業界が現在どのような状況なのか、今後の動向はどうなるのか、詳しく見ていきましょう。
1.自動車関連の保険が6割強
損害保険はさまざまな内容がありますが、中でも多いのが自動車関連の保険です。
この自動車保険は、任意保険と自賠責保険を合わせると2016年時点で損害保険全体の約6割、それ以外に火災保険が約13%、傷害保険が8%を占めています。
また、近年では建設工事などの新しい損害保険の分野が13%を占めており、これまでなかったリスクに対する対応できる保険やその対象になるものも増えてきています。
しかし、1960年代頃損害保険の主力商品は火災保険が主流で、自動車保険は損害保険全体の13%しか占めていませんでした。
損害保険の商品は時代の流れとともに新しい商品が生まれ、時代の変化に合わせ、保険内容の比率が変化していくのも大きな特徴です。
2.販売は保険代理店
損害保険を販売しているのはほとんどの場合、その保険会社ではなく保険代理店が担当をしています。
代理店によって販売された損害保険の保険料は、損害保険業界全体の9割と大部分を占めています。
損害保険会社には営業部門がありますが、その仕事の多くはお客様に直接営業をする仕事ではありません。
損害保険会社の営業は代理店への営業がメインで、主に代理店の管理・相談などを行なっています。
そのため、損害保険会社の営業は生命保険や、他の業種の営業とは少し事情が異なる点には注意しましょう。
生命保険でも代理店への営業はなくはないものの、個人営業や法人営業が多いため、仕事の内容には違いがあります。
3.地震保険のニーズの高まり
注目を集めるようになったのが、地震保険です。
地震保険とは、火災保険の中に含まれる保険で地震によって起きた建物への損害、または地震によって家財が損傷した場合に適用される補償のこと。
地震保険は1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災によって、火災保険加入者の中で地震保険を適用させる人が増えてきています。
適用に伴い、2016年時点では62%にまで増加しました。
地震保険に限らず、新しいリスクが注目されるたびに、新しい保険が生まれる可能性があることがこの損害保険の特徴ともいえます。
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まとめ
この記事では、保険業界の概要や、生命保険と損害保険の動向、保険業界の仕事の種類について詳しく解説しました。
保険業界は、AIによって仕事がなくなる分野だと言われていますが、実際にはまださまざまなニーズがあり、仕事がなくなることはありません。
この記事を参考に、保険業界の理解を深めて自分に合った仕事を見つけましょう!
保険業界の志望理由の書き方は、こちらの記事で解説していますのでご覧ください。
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