- 「ITパスポートって一体どんな資格なんだろう?」
- 「持っていると就職で有利になれるって本当かな…?」
ITパスポートについてよく知らないあなたは、このような疑問を抱えていませんか?
結論から述べると、ITパスポートは就職に大いに役立ちます。
しかも、最近ではあらゆる分野でIT化が進められているため、IT業界以外を志望する方でも取得する価値があるのです!
そこで本記事では、ITパスポートの概要と就職に役立つ根拠を分かりやすく解説します。
記事の後半では、ITパスポートの取得難易度や勉強時間、上位資格なども紹介しているので、この記事を参考に就活を有利に進めましょう!
なお、同じく企業が重視している資格の1つに、英語に関するものが挙げられます。
英語力は、実に80%もの企業が重視しているスキルなので、以下の記事を読んでその重要性を把握しておきましょう。
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そもそもITパスポートとは?様々な分野で役に立つ国家試験!
そもそもITパスポートとは、経済産業省が主体となって推進している国家資格の1つです。
基礎的なIT知識を持つ証明となる本資格は、IT系国家試験の登竜門として位置づけられており、累計応募者数はのべ100万人を超えます。
その最大の魅力は、国家試験であるにも関わらず、合格率が54.3%(2019年度)と高いことでしょう。
出題される問題数は合計100問で、範囲は以下のようになっています。
引用:『ITパスポート試験 シラバス』
出題内容 出題数 テクノロジ系 基礎理論
コンピュータシステム
技術要素約45問 ストラテジ系 システム戦略
経営戦略
企業と法務約35問 マネジメント系 プロジェクトマネジメント
サービスマネジメント
開発技術約25問
点数は合計で1,000点満点、各分野の点数を3割以上獲得したうえで、総合評価点が600点を上回ると合格になります。
こう聞くとなんだか難しそうな印象を受けるかもしれませんが、どの問題も4択形式で出題されるので、比較的点数を稼ぎやすいです。
また、試験会場は全国に設置されているほか、都市部なら週に1回のペースで開催されています。
そのため、学業や就活に忙しい大学生でも取得しやすいですよ。
試験名 | ITパスポート試験 |
実施機関 | 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) |
試験時間 | 120分(2時間) |
出題形式 | 多肢選択式 |
試験方式 | CBT方式 |
開催頻度 | 東京の場合、週に1回程度 ※公式サイトで3ヶ月先のスケジュールまで公開 |
受験料 | 5,700円(税込) |
合格率(2019年度) | 54.3% |
公式サイト | アクセスはこちらから |
ITパスポートは就職の役に立つ?
結論から述べると、ITパスポートは就職するうえで大いに役立ちます。
現代社会では業種を問わずIT化が進められており、どんな企業でもパソコンスキルに優れた人材を必要としているからです。
実際に以下の企業では、ITパスポートの有無を採用基準の1つとして挙げています。
ITパスポートを採用基準に挙げている企業
- オリックス生命保険株式会社
- 株式会社アイネット
- 株式会社NTTデータ
- 株式会社大塚商会
- キヤノンマーケティングジャパン株式会社
- 共同印刷株式会社
- クボタシステムズ株式会社
- 興和株式会社
- コネクシオ株式会社
- 株式会社トヨタシステムズ
- 株式会社日本総研情報サービス
- 株式会社日立製作所(ほかグループ会社9社含む)
- 株式会社PFU
- 埼玉県警察
- 日本電気株式会社(NEC)
- パナソニック株式会社
- 富士通株式会社
- 三菱総研DCS株式会社
- KDDI株式会社
- NECネッツエスアイ株式会社
- NTTコムウェア株式会社
- SCSK株式会社
ITパスポートの公式サイトには、こういった企業へのインタビューや活動事例が掲載されています。
またITパスポートは、プログラマーやSEといった現場職向けの資格だと思われがちですが、実はITの営業職にも必要とされています。
たとえば、技術者向けデジタルメディア『日経クロステック』の調査によると、ITベンダーの営業にITパスポートを取得させたい人事の割合は47.2%です。
このように、ITパスポートに対する認識は「就職に役立つ」から「持っていて当たり前」にシフトしつつあります。
スマホの普及にともなってパソコンを操作できない大学生が急増していますから、資格を持っていれば周りより有利に就活を進められるでしょう。
なお、こういったIT企業については以下の記事で解説しているので、これを読めばより理解が深められますよ。
ITパスポートを取得する難易度
前述の通り、ITパスポートの合格率は54.3%(2019年度)で、国家資格としてはかなり難易度が低めとなっています。
これは簿記3級(2019年度:51.4%)や英検3級(2015年度:52.9%)とほぼ同じレベルで、200時間勉強すれば十分合格が狙えるラインです。
実際に、IT系の資格に強い通信教育業者『フォーサイト』の調査によると、試験に合格した人の勉強期間や学習時間は以下のようになっています。
引用:『フォーサイト』
勉強期間や学習時間 割合 勉強開始から試験までの期間 〜1ヶ月 8.8% 〜2ヶ月 17.6% 〜4ヶ月 58.8% 〜6ヶ月 11.8% 1日当たり(平日)の平均学習時間 1時間未満 38.2% 〜2時間 52.9% 〜4時間 5.9% 〜6時間 2.9% 1日当たり(平日)の平均学習時間 1時間未満 7.7% 〜2時間 38.5% 〜4時間 30.8% 〜6時間 23.1%
勉強期間は「4ヶ月未満」、1日の学習時間は「2時間未満」であるという回答が多く、仮に毎日休まず勉強したとしても合計240時間で取得できる計算になります。
また、資格系Webメディア『資格取得エクスプレス』の調べでは、50%以上もの合格者が「ITパスポート学習の優先順位は高くなく、スキマ時間に勉強する程度だった」と回答しています。
このことから分かるとおり、ITパスポートは自分の自由な時間をある程度確保したまま取得可能です。
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ITパスポートとMOSの違いは?可能な限り両方取得しよう
ITパスポートに並ぶ人気資格の1つに、MOSが挙げられます。
MOSとはMicrosoft Office Specialistの略で、簡単にいってしまえばWordやExcelといったオフィスツールが使いこなせることを証明する資格です。
ITパスポートがITの基礎知識を問うのに対し、MOSはオフィスソフトに特化しているのが主な違いでしょう。
こう聞くと「ITパスポートのほうが役立ちそう」と思われるでしょうが、実はMOSは認知度が非常に高く、選考で重視する企業も多いです。
実際に、大手通信教育会社ユーキャンの調査では、「企業が採用担当時に重視している資格」に「MOS」を挙げた人は20.0%に上ります。
とはいえ、MOSは決して取得が難しいわけではなく、難易度が高いエキスパートでも合格率は約60%となっています。
また、オフィスソフトの基礎知識があれば、勉強時間も50〜80時間程度で足りるため、可能な限り両方取得するのがおすすめです。
試験名 | Microsoft Office Specialist |
実施機関 | オデッセイコミュニケーションズ |
試験時間 | 50分 |
出題形式 | マルチプロジェクト(実技) |
試験方式 | CBT方式 |
開催頻度 | 月に1〜2回 |
受験料 | スペシャリスト:9,800円(税別) エキスパート:11,800円(税別) |
合格率(2019年度) | スペシャリスト:約80% エキスパート:約60% |
公式サイト | アクセスはこちらから |
ITパスポートの上位資格3選
ITパスポートには、上位資格に当たるものがいくつか存在します。
その代表的な資格が、以下の3つです。
ITパスポートの上位資格3選
いずれも難易度が高いだけあって、ITパスポート以上に企業から評価されやすいです。
また、求められる知識はITパスポートの延長線上にあるため、これらの取得も視野に入れておくと良いでしょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITパスポートと同じく独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施している国家試験です。
出題範囲こそ重複する部分があるものの、ITパスポー卜よりもさらに専門的な知識を必要とします。
というのも、ITパスポートが一般人を対象としているのに対し、基本情報技術者試験はプロの技術者を対象としているからですね。
事実、ITパスポートの合格率が54.3%(2019年度)であるのに対し、基本情報技術者試験は22.2%(2019年度)とかなり低いです。
とはいえ、難易度が高い分ITパスポート以上に評価されやすいため、取得したら次にこちらを目指すと良いでしょう。
試験名 | 基本情報技術者試験 |
実施機関 | 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) |
試験時間 | 午前:150分 午後:150分 合計:300分(5時間) |
出題形式 | 多肢選択式 |
試験方式 | ペーパー方式 |
開催頻度 | 年に2回 |
受験料 | 5,700円(税込) |
合格率(2019年度) | 22.2% |
公式サイト | アクセスはこちらから |
応用情報技術者
応用情報技術者試験は、前述の基本情報技術者試験の上位資格で、同試験の内容をさらに深堀りした専門的な知識が問われます。
特徴的なのは、4択式の問題だけでなく、記述式の問題も取り入れていることでしょう。
簡単にいってしまえば、知識だけでなく読解力や文章力も求められるわけですね。
なお、合格率自体は基本情報技術者試験とほとんど変わらないものの、受験者のレベルがかなり高いこともあって数値以上の難易度を誇ります。
「勉強すれば誰でもほぼ確実に取得できる」という資格ではないため、受けるかどうかは慎重に検討したほうが良いでしょう。
試験名 | 応用情報技術者試験 |
実施機関 | 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) |
試験時間 | 午前:150分 午後:150分 合計:300分(5時間) |
出題形式 | 多肢選択式・記述式 |
試験方式 | ペーパー方式 |
開催頻度 | 年2回 |
受験料 | 5,700円(税込) |
合格率(2019年度) | 22.3% |
公式サイト | アクセスはこちらから |
ITコーディネータ
ITコーディネータとは、ITコーディネータ協会(ITCA)が提供している民間資格です。
基本的なコンセプトは「IT化支援サービスによって、経営者の戦略を実現する」というもので、主に経営戦略やIT戦略、ITサービスの活用方法などが問われます。
このことから分かるとおり、ITコーディネータは厳密にはITパスポートの上位資格ではありません。
しかしこちらでは、ITパスポートで獲得した点数によって、試験の一部が免除されるという特典が用意されています。
また、それに応じて受験時間や費用も減らしてくれるので、「就活に活かせる武器をなるべく多く持っておきたい…!」という方におすすめですよ。
試験名 | ITコーディネータ(ITC)試験 |
実施機関 | ITコーディネータ協会(ITCA) |
試験時間 | 120分 ※ITパスポート試験で750点以上の場合は80分 |
出題形式 | 多肢選択式 |
試験方式 | CBT方式 |
開催頻度 | 月に1回 |
受験料 | 19,800円(税込) ※ITパスポート試験で750点以上の場合は9,900円 |
合格率(2019年度) | 59.8% |
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資格取得と同様に大事なのが自己分析です。
自己分析で大事なのは、”企業が求める能力と自分の能力が合っているかどうか”を判断することです。
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まとめ
この記事のまとめは、以下のとおりです。
- ITパスポートは就職に大いに役立つ
- ITパスポートは国家試験でありながら、取得するのが容易である
- ITパスポートとMOSはどちらも取得しておいたほうが好ましい
現代社会において、ITスキルはどのような分野でも必須とされています。
にも関わらず、スマホの影響でパソコンを扱える大学生が減りつつあるのですから、就活においてITパスポートは強力な武器だといえるでしょう。
受験費用も5700円(税込)とかなり安めなので、この機会に受験を検討してくださいね。
なお、「資格を使ってIT企業への就職を有利に進めたい!」という方は、以下の記事を参考に年収の高い会社を狙いましょう!
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