富士通の社員や、内定者、インターン参加者の声から、富士通(OPENコース・JOBマッチングコース)の求める人材像や年収、インターン選考や、本選考のフロー、エントリーシート(ES) / 面接で聞かれる質問、WEBテストの形式と、26卒向けの対策法をまとめました。
富士通のインターン参加者は優遇されます。「インターン参加者向けの早期選考フロー(主に一次面接の免除など)」、ともに本選考への影響は非常に大きいです。富士通が気になる方は、ぜひインターンにも応募しておきましょう。
メーカーからDX企業への変革。ワークライフバランスが整った「富士通」
富士通はかつてはメーカーとしての地位をもっていましたが、最近では、強みであるITインフラサービスから派生して、DX企業として変革できるようIT事業の展開を進めています。
ここ数年で、大手企業の経営トップクラスへITを含めてコンサルティング提案ができる人が求められていますね。専門技術をもったグループ会社と連携しながらプロジェクトを進めるため、富士通としてはマネジメント業務が中心となります。
富士通は過去にはブラック企業と言われていましたが、今はIT企業らしく、ワークライフバランスも含めて働きやすい環境が整っています。
勤務時間はフレックスであることもあり、自分で自由に働く時間を選ぶことができ柔軟性があります(部署によってとても忙しい同期もいますが)。また、テレワークも選べるので週3は家で働いていますね。
デメリットは残業代がなくなったことでしょうか。ただ、ダラダラ長時間働かなくなったので個人的には良いと思っています。
富士通の年収|インターン応募 / ES提出前に知りたい、待遇情報
富士通の平均年収は965万円程度(2024年 有価証券報告書より) を推移していて、日系ITの中では高い水準を誇っています。社員に聞いた限りの年収推移は次の通りです。
富士通の年収目安
- 25歳:500-550万円
- 30歳:600-650万円
- 35歳:750-850万円
- 40歳:900-1,000万円
- マネージャー以上:850-1,000万円
給与は、ジョブ(職種)に応じたものとなり、社員にとってはより透明性がある給与制度になりました。階級としては、G1、G2、G3、G4、SPという形になっていて、大卒であればG2スタートですね。
年功序列色はまだ残っていますが、仕事のできる若手をPM(プロジェクトマネージャー)へ登用させる動きは広がっています。
「富士通が求める人材像3点」を知ってからインターン応募/本選考ES提出をしよう
ここでは、インターンや本選考を応募する前に知っておきたい「富士通が求める人材像」について、紹介していきます。公式には、次の3つの要素が「求める人材像」として紹介されています。
引用:富士通公式サイト
これはやる気のある就活生はみな満たしているので、社員や内定者に聞いた声を元に、さらにどんな人が求められているかを考察します。以下でお伝えする内容に追加で「ご自身の強み・エピソード」など組み合わせて選考に臨んでいただければと思います。
問題解決に向けた論理的思考力の高さがある
富士通では、上述の通りDX・IT事業に軸を移していることもあり、サービス提案ができるコンサルタントの素養がある人材を求めています。
そこで社員に必要となるのは、問題・課題解決能力です。問題解決には、お客様(クライアント)の現状把握、原因究明、課題の整理を、全体的な視点から俯瞰して、単純化して捉えるために論理的思考力が基礎となります。
論理的思考力の要素: 例
- MECE(モレなくダブりなく)ロジックツリー
- フェルミ推定
- 5W1H
- 演繹と帰納
- 物事の構造化
- 批判的思考
- なぜ?なぜ?を繰り返す
ESや面接においては、論理的思考力の高さをアピールできるよう端的に・構造的に説明することをこころがけましょう。
ガクチカのエピソードでも次のようなエピソードを話すことができると好印象でしょう。
- エピソードの概要と結果(結論ファースト)
- 自ら主体的に問題を発見
- その要因を分析
- 原因から打ち手として施策を立案・実行
- 施策の効果を計測・検証
- 結論で締める
他人を巻き込み成果を出すプロジェクトマネジメント能力がある
富士通の仕事の進め方として、営業であっても、SEであってもプロジェクトマネジメント能力が求められます。IT案件を進めるにあたり、それぞれの専門性をもった富士通グループ会社・パートナー企業の持つ強みを組み合わせて、納期・コスト・ソリューション内容の視点で上手くまとめていく必要があります。
就活生がアピールできる内容としては、「周りを巻き込みながら、予算・人員・品質をマネジメントし、成果を出した経験」をアピールできると高評価になると考えられます。
納得感のある富士通への志望動機がある
採用人数が年間約800名と多い富士通では、内定辞退数のブレ幅が大きいとその分事業への影響が大きくなります。そのため、可能な限り内定辞退の数を減らすよう企業努力を行います。
実際、例年のエントリーシート(ES)では「富士通の志望動機」「富士通に入社してから実現したいこと」という設問があり、面接でも「富士通に入社してから実現したいこと」を聞かれたり、逆質問の時間が長いです。
特に「実現したいこと」については、最終面接に近づくにつれて深堀りをされます。富士通の志望動機については、次の例を参考にしてください。
富士通の志望動機の例
- (技術力を重視する文化である)富士通が保有するXXという技術には私も魅かれており、私の強みである〇〇を活かすことでさらにXXの技術を世界に広めることができる
- 海外にも広く展開している富士通で、世界を股にかけて社会貢献を行いたい
- 富士通のインターンやOB・OG訪問、説明会を通じて、社員が仕事で大切にしていることに共感しました
また、志望動機は事務系・技術系どちらであっても書き方・伝え方が重要です。毎年750人を採用するような富士通では、応募数も多く、採用担当者が膨大な人数の選考を対応します。そのため、読みにくい文章は読まれません。
富士通のインターン・本選考フロー
富士通には、OPENコース(いわゆる総合職採用)と、職種マッチングコース(職種別採用:ビジネスプロデューサー、ソリューション&サービスエンジニア、ソフトウェア開発、ハードウェア開発から選べる)、そしてJOBマッチングコース(面談してみて、内定時に配属を決める)があります。
この記事では主にOPENコ主にと職種マッチングコースについて紹介いたします。
富士通|インターン選考フロー
- エントリーシート(ES) → WEBテスト → 面接 → インターン参加
富士通|本選考フロー|ソリューションエンジニアコース
- 通常選考:エントリーシート(ES)・履歴書提出 → 適性検査 → 面接(複数回実施) → 内定
富士通|本選考フロー|ビジネスプロデューサーコース
- 通常選考:エントリーシート(ES)・履歴書提出 → 適性検査 → 面接(複数回実施) → 内定
富士通|本選考フロー| JOBマッチングコース
- 通常選考:エントリーシート(ES)・履歴書提出 → 適性検査・WEBテスト → マッチング面接 → 人事面接 → 内定
富士通|本選考フロー|研究所コース
- 通常選考:エントリーシート(ES)・履歴書・研究概要資料提出 → 適性検査 → マッチング面接 → 人事面接 → 内定
富士通のインターン参加者は優遇されることもあります。本選考への影響は非常に大きいです。富士通が気になる方、志望度が高い方は、ぜひインターンに応募しましょう。
インターン選考・本選考は上記「富士通の求める人材像3点」を念頭に、一つ一つの選考を準備をしていきましょう。次に、富士通のインターンの各選考フロー → 本選考フローという順に、各選考内容と対策法を案内いたします。
富士通のインターン選考|エントリーシート(ES)の設問・通過する書き方
富士通 インターン選考|エントリーシート(ES)設問|(24~25卒)
- これまでにあなたの身の回りの課題を解決した経験をエピソードをふまえ教えてください(400字)
- このインターンシップに参加したい理由を教えてください(200字)
- 学生にとって魅力的な会社の定義、あるいは要素(800字)
- あなた自身のこれまでの経験の中で、身近な何かを変えたエピソードを教えてください。
- ・本テーマと現在の学校での専門分野との関係性について教えてください。また基礎的なプログラミング経験があれば教えてください。 ・医療分野のシステムの課題、あるべき姿について考えをお聞かせください。
- 最近気になった時事問題と興味を持ったポイント
- 医療分野のシステムについて、課題、あるべき姿について、考えをお聞かせください。 ご自身がその課題に直面したことがあれば、その経験も踏まえて解答をお願いします。
- インターンシップの中で取り組みたいテーマとその理由について教えてください。
オーソドックスなES設問なので、分かりやすく書くことに注意しました。
富士通のインターンのESの設問では、主に「ガクチカ(問題解決)」「富士通のインターンの志望動機」について聞かれます。ESについては、富士通が求める人材像3点(詳しくは上述)を意識して記載をするとよいでしょう。
- 問題解決に向けた論理的思考力の高さがある
- 他人を巻き込み成果を出すプロジェクトマネジメント能力がある
- 納得感のある富士通への志望動機がある
インターン選考では、ESに書きなれていない段階の方も多いため、”分かりやすさ”を意識しましょう。通過率が上がるインターンのESの例文・書き方についてはこちらにまとめていますので、ぜひご覧ください。
富士通のインターン選考|WEBテストの対策法
WEBテストの内容は90分の玉手箱で、科目は言語・計数・構造理解・英語・性格です。他社のWEBテストと違い英語があることが少し特徴的です。
また、WEBテスト、特に「適性検査」の受験前に、適性診断ツールで自己分析をしておきましょう。理由は、上記「富士通が求める人物像」と自分の強みが一致するのか、客観的なデータで分かるためです。
富士通 インターン選考|「面接」で聞かれる質問と答え方
富士通 インターン選考|「面接」で聞かれること|OPENコース・JOBマッチングコース共通
時間は30分程度、面接官1名と就活生1名で、フランクで話しやすい雰囲気で、ESに書いた内容に沿ってWEB面接が進みます。
- 自己紹介をしてください
- 学生時代に力を入れたことを教えてください
- なぜ、それに取り組もうと思いましたか
- 大変だったことは何ですか
- 富士通を知ることになったきっかけを教えてください
- FUJITSU Challenge Program(富士通のインターン)の志望動機を教えてください
- 逆質問
富士通のインターンの面接で聞かれる質問は、主に「ガクチカ」「富士通のインターンの志望動機」と一般的な質問です。
面接の回答ポイントとして富士通が求める人材像3点(詳しくは上述)を意識して回答をすると良いでしょう。
- 問題解決に向けた論理的思考力の高さがある
- 他人を巻き込み成果を出すプロジェクトマネジメント能力がある
- 納得感のある富士通への志望動機がある
早期選考への優遇あり|富士通のインターンの当日の内容
富士通のインターンは例年、2-5日間で開催されます。富士通のインターン参加者は本選考でも優遇され「インターン参加者向けの早期選考フロー(主に一次面接の免除など)」が用意されるなど、影響は非常に大きいです。
富士通のインターンの内容まとめ|OPENコース・JOBマッチングコース共通
富士通のインターンでは、グループディスカッション・グループワークが中心となります。当日の内容は次の通りです。
- 富士通の企業説明会
- グループディスカッション(お題:富士通の強みを活かし、農業問題、少子高齢化など、社会課題を解決せよ)
- 発表と、社員からのフィードバック
- 社員との座談会
早期選考への優遇の可能性があるということで、気合を入れて取り組みました。グループディスカッションでは、各インターン参加者と自分の役割を明確にし、タイムマネジメントをして着実にこなしたため、発表に間に合わせることができた。
富士通の本選考|エントリーシートで聞かれること、回答法
富士通 本選考|エントリーシート(ES)設問|OPENコース・JOBマッチングコース共通
- 学生生活で力を入れたことを1つ以上、最大3つまでご記入ください(各30字)
- 学生生活の取り組みの中で、自信を持ってやり遂げたと言えるエピソードは何ですか。その背景と、あなた自身が取った行動、その結果をできるだけ具体的にご記入ください(600字)
- 富士通の「パーパス」を踏まえて、あなたが富士通で挑戦したいことをご記入ください(600字)
- (あなたが当該職種を志望している理由をご記入ください(600字))
文字数が多いので、段落を分け、何度か校正をしました。
富士通 本選考のESの設問において、主に「ガクチカや学業」「富士通の志望動機」について聞かれます。特に、志望動機については、富士通・職種それぞれ600字も記載する必要があります。ES設問については、富士通が求める人材像3点(詳しくは上述)を意識して記載をするとよいでしょう。
- 問題解決に向けた論理的思考力の高さがある
- 他人を巻き込み成果を出すプロジェクトマネジメント能力がある
- 納得感のある富士通への志望動機がある
富士通の本選考|WEBテストの対策法
富士通の本選考ではWEBテストは「玉手箱」です。(過去にはTG-WEBのケースもあったようです)時間は1.5時間、内容は言語・計数・構造理解・英語・適性検査です。
富士通の本選考|「面接」での質問と答え方
エントリーシート・WEBテストに通過すれば、次は面接です。面接からの選考フローとしては、一次面接→二次面接→最終面接と続きます。インターンで優秀と判断された方や、その他優秀者は二次面接からスタートします。
富士通 本選考|「面接」で聞かれること|OPENコース / JOBマッチングコース共通の質問
基本的には一次面接から最終面接にかけて、面接官は1名、学生1名の面接となります。聞かれる質問はエントリーシート(ES)に沿っていてほぼ共通です。JOBマッチングコースは、追加で職種の志望動機も聞かれます。
- 自己紹介をしてください
- 学生時代頑張ったことを教えてください
- あなたの強みを自己PRしてください
- 得意なことはありますか
- あなたは小・中・高校とそれぞれどのような人でしたか
- 富士通の志望動機(+職種)を教えてください
- 富士通に入社してから、チャレンジしてみたいことについて教えてください
- 逆質問
面接では、特に富士通で成し遂げたいことについて、大きい話ですが社会課題の解決に合わせて話をしました。夢を大きく話すことができた点が好印象だったのではと思います。
面接のポイントとして、富士通が求める人材像3点(詳しくは上述)を意識して回答をすると良いでしょう。
- 問題解決に向けた論理的思考力の高さがある
- 他人を巻き込み成果を出すプロジェクトマネジメント能力がある
- 納得感のある富士通への志望動機がある
富士通|インターン / 本選考対策まとめ
このページでは、富士通について気になる方向けに、富士通の概要や年収などの待遇情報についてご紹介しました。
また、富士通を志望される方向けには、インターン選考や、本選考のフロー、エントリーシート(ES)/ WEBテスト / 面接突破に向けたコツをご案内しています。このサイトでは、富士通の他にも、人気企業のインターン・本選考対策情報を公開しています。ぜひ、ご覧ください。
富士通の企業研究を行いたい方は、こちらの記事もあわせて活用ください。